先輩から「知識はあるけど繋がっていないよね」って言われます。
どうしたら勉強したことが繋がるの?
知識は視覚的に繋げましょう。
新人さんは国試の勉強を終えたばかり。当然合格してますし、話してみると『絶対的な知識不足』は感じません。
ただ1点だけ、スムーズに成長する人、そうでない人には『知識の繋がり』に違いがあります。
学習したことの繋がりの差が、仕事で上手くいくかの分かれ道。
知識の繋がりと言えば関連図。コツは現場での行動にまで繋げること。
知識の繋がりが無いとどうなる?
知識の繋がりが無かったために起きた失敗例です。
呼吸状態が悪くなっている患者さんが大量に飲水するのをそのまま放置していた。患者は心不全が悪化し人工呼吸器管理が必要となった。
当事者の新人看護師は「体内水分量が増えると呼吸状態が悪化するリスクがある」と答えることが出来ました。
でも目の前の現象と繋がっていなかったために
- 患者に飲水を控えるよう声をかける
- 医師へ飲水状況を報告し制限の有無を確認する
といった対応が出来ませんでした。
これはほんの一例ですが「本当は知っていたのに・・・」
という惜しいインシデントは毎年多いです。
知識が行動に繋がるためには、勉強したことが関連している必要があります。
関連図の重要性
関連図の重要性は『知識や現象に繋がりを持たせられること』です。
繋がりを意識することで、論理的な思考が展開できるため『看護問題』『看護計画』を含む『看護過程』の教育で取り入れられています。
指導者の立場からすると『学生の思考過程を知れる』
というメリットもありますね。
僕は関連図が嫌いだった。関連図よりもそのルールが・・・
関連図の嫌なところ
学生時代に作る関連図には、いくつかのルールがありました。
それは指導者や教員が見て分かりやすい・評価しやすいように書くには良いのですが、書く方としては時間がかかるし、大変なのです。
キレイに書けるのが評価ポイントに入ってる(気がしてた)ので、同じ内容を何度も書き直ししてた。無駄な時間でした。
ただ、学生時代はレポートの一部としてルールを守る必要があります。
ただし関連図の『知識を繋げる効果』は否定できない
ハッキリと言って今でも関連図はキライです。
しかし、物事を線で結ぶのは『頭の整理、繋げる効果』が抜群です。本来は看護師になってからこそ活用したいツール(そのために学校で習う)ですが、問題はそのやり方。なので、そこはマインドマップの手法を使って補います。
マインドマップ®とは?
マインドマップは、私たちの頭が自然に行っている思考プロセスを反映したノート法です。
頭の中で起きていることが「見える化」されるので、考え続けることが非常にラクになります。
『脳の思考プロセスである放射思考を反映したノート法』と定義されます。
マインドマップの学校より
マインドマップには思考を表現する要素もあるため、実際にビジネスマンや社会人一年生の『頭の整理ツール』として活用されています。
※マインドマップは商標登録されていて書き方を教えるビジネスがあります。そのため細かいルールもあるようですが、個人的に書くぶんには特に気にする事はありません。
✓ マインドマップはスマホアプリもあります
僕は普段から計画や頭の整理に使っています。
機能が豊富な有料版もありますが、無料版でも十分です。
マインドマップのアプリ 『SimpleMind』》》 【 iphone 】 【 Android】
書き出すのは『心の強化』にもなる
関連図は『自分の外の現象』を記載します。対してマインドマップは『自分の思考』を表現します。
既に実感している方もいると思いますが、新人看護師にとって『心の強化』は最優先事項です。
何かと毎日ツライです。患者さんへの笑顔も、心が不安定だといつか限界がきます。
以前より「日記は精神を支える」と有名です。
強い心を作るための「心の強化書(塚本亮著)」でも、気持ちを書き出すことで心が強化されると書かかれていましたね。
学習も大事ですが、気持ちを書き出す習慣も大切です。
自分の学習ノートは型にはめず、良いとこどりでOK
看護師になって『現象を繋げる関連図』と『思考を繋げるマインドマップ』の2つを書くのは大変です。
この2つ、提出物ではない自分のノートでは分ける必要がないと思いませんか?
細いルールに縛られる必要もありません。ただ、気楽に書いて振り返れば『記憶と感情』の整理ができます。
なので『関連図×マインドマップ』で良いとこどりします。提出物では無いのでフリーハンドでもバランスが偏っててもOKです。その日や数日間のあったことを『現象と思考』分けずに書き出しましょう。マインドマップのようにカラフルに書いても楽しいでしょう。
もちろん、見た病態→関連する知識→現象を繋げるのは忘れずに
学生時代のように型にはまる必要はありません。自分のための関連図です。
病態や実際にあったこと、思ったことなど、書いてみると気持ちがスッキリします。
学習習慣には『楽しむ』要素も必要です。
一言でいうと『もっと気軽に関連図を書こう!』と言うことになりますね。
まとめ
今回は関連図の重要性と、簡単に作れる方法を紹介しました。
指導者の立場で考えるのは、新人の学習習慣をどうサポートするか?ということになります。
提出のためにレイアウトを気にして書く何かを模倣するだけの関連図よりも、自分用の関連図で自由に取り組んだ方が学習効果は高いです。