年上のスタッフとどうやって接したらいいのか分かりません。
『年上の部下との接し方』は若手管理職にとって悩みの種です。
最近まで同じスタッフの立場だったなら尚更、「管理職になって偉そうに」とか思われていないか、心配ですよね。
結論から言うと「相手の立場になって考えること」が大切ですが、具体的にはどう言うことでしょう?
について投稿します。
年上の部下は敵か味方か?
管理職になりたての頃はまだ自分より年上のスタッフが沢山います。そんな中で自分が管理者として指示を出すのは気が引ける思いがするものです。
これまでに沢山の管理者をみてきました。その中でひとつ言えるのは、年上の部下と上手に付き合える管理者はスムーズな病棟運営ができる、ということ。
年上の部下と言ってもいろんなタイプがいますが、悩みの種になるのは大体その部署に長くいるベテランスタッフですでに政治力を持っている人でしょう。
彼女(彼)らを如何に味方につけるかが重要で、管理者が組織を統率するためには年上の部下との上手な関わりが必須スキルだと言えます。
答えは相手の立場になると分かる
対人関係のキホンは相手の立場になって考えることです。もしも反対の立場になったとき、年下の上司に求めるのは何でしょう?
大切なのは以下の点です
- 立場ではなく年齢に応じた対応
- 他のスタッフの前では恥をかかせない
どちらも相手を敬う気持ちが大切です。
順に考えてみましょう
立場ではなく年齢に応じた対応
立場は管理職の方が上です。しかし、相手はそう思っているでしょうか?実際に大半の人は「年下」が上司らしく振舞うことを期待していません。
やはり年齢に応じた関わり方がベースにあって、諸々の役割を果たすべきです。
敬語を使うべき
年上の部下に対して「敬語で話した方がいいのかな?」と悩まれる方も多いのですが、間違いなく使うべきです。
相手の立場に立って考えてみましょう。
いくら役職が上でも年下からタメ口で話されるとモヤっとしますよね?
一般的にみても、年上に敬語を使うのは当然のことです。
絶対に恥をかかせない
時には指導や指摘が必要になる場面もあります。しかし、表立っての注意は厳禁!相手を傷つけ、一気に敵になってしまいます。
特に、他のスタッフの前で恥をかかせるのは絶対に避けるべきです。立場が上だからと言って配慮を忘れてはいけません。
カンファレンスなどで意見に同意できない時も、直接は否定しません。
「◯◯さんの意見も1つの案です。いくつかの選択肢を持つために他の意見もあれば聞かせてください。」
などと、いちど受け入れた上で話を進めます。
日常のコミュニケーションが大切
いくら相手の立場を尊重していても、言わないといけないことは出てきます。
そんな時こそ
- 立場ではなく年齢に応じた対応
- 他のスタッフの前では恥をかかせない
上記の点を踏まえた日常のコミュニケーションが、いざ『何かを伝える・頼むとき』に大切。日ごろから信頼関係を構築しておくことが重要です。
年上の部下に対して必要なコミュニケーション技術をより詳しくみていきましょう。
『さり気なく』信頼・評価している気持ちを伝える
信頼や評価を伝えましょう。しかし、あからさまだと「年下なのに」と思われるので、さりげなく伝えるのがポイントです。
具体的には
- ◯◯さんには先に言いますが
- ちょっと不安なので◯◯さんだけに相談したいんですけど
と言うような、信頼の伝え方は効果的です。相手の自尊心を保ち、ふたりの間柄を良くすることができます。
評価や信頼を受けるのは誰でも嬉しいですよね。
仕事は「指示」ではなく「頼む」、言葉のニュアンスに気をつける
日本語のもつ繊細なニュアンスに注意しましょう。
問題は、自分はこう言った(つもり)ではなく、受け手はどう感じるか?です。
相手を敬えば、仕事は「指示」ではなく「頼む」になります。
特に年下の上司をもつ人は、どこか引目を感じているかもしれません。僅かな言葉遣いの違いがストレスになり得るものです。
言葉を威圧感がなく肯定的なものに置き換える。
✖︎:「〇〇さん、これをやってください」
◯:「〇〇さん、これをお願いできますか?」
✖︎:「間違えないようにしましょう」
◯:「確実に実施よろしくお願いします」
ほんの少しの違いですが、受け手にとっては大きな違いになります。
年下から威圧感のある言葉をかけられるのはストレスでしょう。
後輩に対しても有効なので、管理職になったら自分が使っている言葉に注意を向けるべきです。
まとめ
今回は年上の部下への関わり方について投稿しました
同じ部署での経験年数が長くなると「年上の配転者」「社会人経験のある新人看護師」に対して配慮を欠いた態度をとる人が出てきますよね。
フレンドリーやフランクなどの印象を決めるのは自分ではありません。気持ちよく仕事をするためには相手の立場にたったコミュニケーションが大切です。