今回は受講を悩んでいる、もしくは行くけど不安がある方の
ファーストレベルに行って何をするの?
といった疑問にお答えします。
注)ファーストの教育機関は全国に68箇所あり、講師もバラバラです。このブログは僕個人の体験に基づいた内容であるため、講義内容やレポートへの考え方などは参考程度とお考えください。
あと、ファーストレベルに最も役に立った対策は「先に文章の書き方を学ぶこと」でした。
ファーストレベルの教育目的・到達目標
教育目的:『看護専門職として必要な管理に関する基本的知識・技術・態度を習得する』
この教育目的を満たすための到達目標は3つ
- ヘルスケアシステムの構造と現状を理解できる。
- 組織的看護サービス提供上の諸問題を客観的に分析できる。
- 看護管理者の役割と活動を理解し、これからの看護管理者のあり方を考察できる。
なんで5教科うちヘルスケアだけが目標に入っているの?
それは、現在のヘルスケアシステムを知ってこそ自組織の役割を考えることができるからです。
看護管理者の役割は組織を導くことです。
導く方向性は現在の医療・福祉(=ヘルスケアシステム)を知らないと分かりません。
なので、ヘルスケアシステムが最初の科目となっています。
カリキュラムは最低でも合計105時間
105時間は十分長いと思っていたんですが、教育機関によってはこれ以上の時間をご講義くださることもあるようです。なので最低105時間。
ファーストに続くセカンド・サードは共に計180時間。座学の耐性をつける必要がありそうです。
座りっぱなしでも腰とかお尻を傷めないようにね
修了(合格)の要件は各教科4/5出席 レポートはC判定以上が合格ライン!
以下、要項からの抜き出しです。
1)各教科目の修了は次の要件を満たしていること。
(1)所定時間数の 4/5 以上の出席があること。
(2)各教科目レポート評価において、評価がC以上であること。
※レポートの評定基準
A(80 点以上)・B(79 点~70 点)・C(69 点~60 点)・D(59 点以下)
認定看護管理者教育運営委員会の審議を経て、修了要件に基づき修了を判定する。
最後の審議ってのは態度が悪かったとかよほどのことだと思います。基本的にはレポートが通っていれば問題ないはずです。
僕の知るかぎりでは不合格者はいませんでした(再提出はあったようです)。
カリキュラムの内容
- ヘルスケアシステム
- 看護管理論
- 人材管理論
- 資源管理
- 質管理
- 総合演習
ファーストレベルでは全ての科目が◯◯1となります。この数字はセカンドでⅡ、サードでⅢというように同じ科目の中でステップアップします。
✔︎ ヘルスケアシステム論 Ⅰ 15時間
単元:①社会保障制度概論 ②保健医療福祉サービスの提供体制 ③ヘルスケアサービスにおける看護の役割
急性期の現場であまり意識することのなかった現代のヘルスケアシステム、看護師になってからの学習不足が最も露呈した教科でした。
僕の担当教員の先生は「看護管理は実践が大事」と毎回言われていました。なので、単元のうち最終的に求められるのは太字の③になると思います。
✔︎ 看護管理論 Ⅰ 15時間
単元:①組織マネジメント概論 ②看護実践における倫理
主にビジネス界から発展した管理論や組織マネジメント手法のメリットやデメリットについて学び、看護組織への応用を学びました。
ここで学ぶ“動機付け要因”や、“リーダーシップ”は、後輩指導に悩む人の受講動機にもなっていました。
✔︎ 人材管理論 Ⅰ 30時間
単元:①労務管理の基礎知識 ②看護チームのマネジメント ③人材育成の基礎知識
①の労務管理の基礎は管理職の基本だそうです。が、管理職でない僕は②③がとても勉強になりました。
“職場風土を変える”のは難易度の高い課題ですが、方法論はここで学びます。
✔︎ 資源管理 Ⅰ 15時間
単元:①経営資源と管理の基礎知識 ②看護実践における情報管理
単元①には”診療報酬制度”や”看護活動の経済的効果”が含まれますが、現場看護師である僕は少し流しました。。。
ただ、”情報倫理”については情報のIT化や電子カルテ化が進む中で現場ではアウトなことが頻発している事に気づかされ、対策をレポートにしました。
✔︎ 質管理 Ⅰ 15時間
単元:①看護サービスの質管理
サービスってなに?から始まり看護の質評価を行いました。
✔︎ 統合演習 15時間
単元:① 演習
統合演習でやることは看護管理計画書の作成。ファーストの目的はこの統合演習にあります。
この、看護管理計画書は『看護管理者が自組織の課題を発見・課題を明確にし、自組織の課題に取り組むための行動プラン計画書』です。
つまり、ファースト受講生募集の課題レポートであった「受講動機を述べよ」や「職場の課題を明確に述べてください」は全てここにつながります。
なので、ファーストを修了した後の印象は
“受講動機となった課題について、看護管理計画書作成するための105時間”でした。
僕たちは計画書作りをするのを途中まで知らされていませんでした。最初から知っていれば授業の受け方も違っていたのになぁ。と思います。
ファーストをスムーズに乗り切るには大テーマを明確にしておくことが大事です
統合演習を除く5つの教科は、大きな1つの課題達成にむけた『対策のカテゴリー分け』と考えます。
つまり、受講動機となった問題を解決するために『看護管理・人材・資源・質』の方面から対策を取ります。
受講生募集の課題レポートで、動機となる課題を明確にする。
↓
5教科の講義・レポートで対策を考える
↓
統合演習:看護管理実践計画書で融合させる
↓
看護管理計画書の発表&提出→ファースト修了!となります。
レポートのテーマがバラバラだと最後に苦労します
看護管理計画書は最後のレポートとなりますが、終盤は複数のレポート作成が重複してとても大変でした。
『全体を通しての大きなテーマ』がないと計画書作成時点で調べ直したりするのが手間です。
当時
初めから気づいてりゃ良かった😭
と心底思ったので、まずここにお伝えします。
↓ということで、ファーストの終盤、これに気づいた人からこの本の保有率が上がります
おわりに
これから各教科で学んだ事や、どんなレポートを書いたかを『ファースト体験記』として綴っていきたいと思います。
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