大学病院と一般の病院では何が違うんだろう?
こんにちは、なーさんです。僕は一般病院から大学病院に転職したのですが、そりゃもう、カルチャーショックを受けました。
一般病院と大学病院の違いは書ききれないほど、まさに別モンです。
一概には言えない事ばかりですが、僕の経験をお伝えします。
「全然違うな」と思ったこと
お給料が・・・
調べてみると、看護師の平均給与は一般病院(総合)が465万円、大学病院が490万円でした。
これだけを見ると25万円の差なので、そう大きな違いには見えませんね。
ただ、僕の場合は一般病院での最後の年が430万円に対して、大学病院1年目が510万円といきなり約80万円の増額となりました。
もし一般病院に居続けたとしても昇給は見込めなかったので、今の給与と比較すると年間150万円ほどの違いになっています。
また、見落としがちなのは退職金です。
前職では退職金が無いに等しく、実際に僕が頂いたのは5年間で『10ユキチ』でした。
噂には聞いてたけどビックリ。
長く勤めるだけ時間のムダという感想です。
法人を名乗っていても実態は個人病院だったので、退職金に当てる金は無いといった感じです。
後述しますが、仕事内容は大学病院の方がとても楽です。
スタッフの数が・・・
これは『教育機関&給与につられて集まる』ところがあるでしょう。
大学病院の方がスタッフの職種・人数ともに断然充実しています。
前職(一般病院)では看護助手さんは病棟間で掛け持ち、クラークさんは居ませんでした。
そのため看護師は看護に手が回らず書類整理やその他雑用ばかり、まさに『何でも屋』と化していました。超人手不足なので、有給消化など月に半日あれば「ありがとうございますっ!!」てなレベルです。
対して大学病院では、職種も数も充実しているため必要な看護が気兼ねなく行えます。
看護補助者さん、クラークさん本当に有り難う。
医師の数が・・・
医師の数は当然ながら大学病院が多い、と言うか『誰がだれか分からない』ぐらいです。
特にICUに勤務していると全科の医師と関わるので「ところで今のは誰先生だった?」なんて会話も看護師間ではよくあある話。
そして、一般病院では『医師がやるべきこと』もやらざるを得ませんでしたが、大学病院では医師の誰かしら近くにいるので、そんな心配はありません。むしろやると大問題。
どんな処置or検査のこと言っているのかは同じ境遇の方には分かるかも?
患者の既往が・・・
大学病院では既往で出てくる病名がレア。
何年勤めてても「何それ?」があります。
同じ手術でも患者の既往が影響し、治療に難渋するケースもよく出てきます。複数の診療科で患者をみていることもあり、正直僕には理解が追いつかない場面も多々。一般病院の患者とは『病態の複雑性』が違います。
なので「病気について深く知りたい」という方は、大学病院の方が向いているでしょう。
福利厚生が・・・
前職の一般病院では「福利厚生ってなに?」のレベルでしたが、大学病院ではその全体を把握できないほどの充実ぶりに驚きました。給与と福利厚生の違いで年間200万は違うのでは?と思います。
例えば映画やジムが常に半額だったり、旅行でも上手くやれば万単位で得することが出来るので、詰所では「福利厚生ハカセ」が大活躍。僕も旅行前にはひとこと相談しています。
「あまり変わらない」と感じたこと
看護師の勉強への熱意
看護師が勉強熱心なのはどちらも変わりません。改めて勉強熱心な職種だと感じました。
ただ、そのスタイルには違いがありました。
一般病院ではまさに『技術』を追求する看護師が多く、BLSやフィジカルアセスメントについて切磋琢磨していました。理由は医師が近くにいないことです。看護師しかいない状況で起きる急変に当たることもあり『自分の身は自分で守る』必要がありました。
一方、大学病院では『看護研究』や『業務改善』などへの取り組みがアツいです。
大学の看護教員の助言を得ながら研究に取り組めるので一般病院よりも洗練された看護研究が多いと感じます。研究がしたいなら大学病院は良い環境です。
人間関係
転職前は「大学では同じ大学の出身者同士が仲がいい」と聞かされていましたが、あまり感じません。むしろ『女の世界はどこでも同じ』といった印象です。まぁどちらもドロドロしてますね。
男の僕からしたら「誰が誰と仲がいいのか?本当は嫌っているのか?」なんて分かりません。そうやって傍観できるのが幸せなのかも。
おわりに
個人の経験をつらつらと書いてきましたが、もちろん『ケースバイケース』だし『その部署による』という事もあります。
給与に関しては元がブラック過ぎただけってのもあるし、個人の体験談として流して下さい。
さいごに、大学病院の求人は珍しくほぼ非公開求人です。求人情報を得るには下記の記事を参照ください。