わたし、ミスばかりで嫌になります
どうやったら「ミスしない看護師」になれるの?
新人ナースにはミスが付きもの。
僕も3日に1度ぐらい報告書を書いていました😢なんか、書いているうちに胸が詰まってくるんですよねぇ。
今回は、現場でよくある『ミスの原因』と『その対策』を紹介します。
これを意識すればミスをする事は格段に減るはず。すべて明日から出来る事なので実践に生かしてください😁
落ち込み終わったら「ミスの原因」を見つめましょう!
ミスの根本原因
一口に”ミス”と言っても、その種類は沢山あります。
看護師のミスで多いもの
- 誤薬(患者間違え、過剰投与、過小投与、タイミング間違え.etc)
- 記録のミス
- 機器の設定ミス
- ドレーン管理のミス
- コミュニケーション上のミス(意味の取り違い)
などなど、あげればキリがありません。
これらの”根本原因”は、『4つ』に絞ることが出来ます。
つまり、この4つの根本原因を対策することで、多くのミスを防ぐことができます。
順に行きましょう💪
確認不足
「薬剤」に関するミスは、ほぼ全て確認不足が原因。
対策は「6R+A」
薬剤に対しては「6R+A」で全てがカバーできます。
6R+Aとは?
『6R+A』は安全な薬剤投与のためのルールです。
- 正しい患者 Right patient 似た名前の患者もいるのでフルネームで確認。本人に名乗ってもらうのも効果的。
- 正しい薬物 Right drug 似たような名称、似たような剤形に注意。
- 正しい目的 Right purpose その薬の目的は何?例:降圧剤を血圧が下がっている時に投与しないために確認する(大事!)。
- 正しい容量 Right dose 指示された単位を確認(g、mg、μg、mL、mEq、Uなど)。〇〇を1A(アンプル)なんて指示は受けてはダメ!
- 正しい方法 〔 Right route 〕 筋注?静注?投与スピードなど
- 正しい時間 〔 Right time 〕 指示どおりの日付や時刻か確認
- アレルギーの有無〔A〕
思い込み
確認の方法が解決のカギ
思い込みがあると「何度も確認したのに間違った」ということもあります。後で気づくと「信じられない」と思いますよね…。
例えば「メラサキューム(低圧吸引)の設定を確認した(つもり)なのに、間欠吸引の「分」「秒」の設定が間違えていた。」など、機械系のミスで多いですね。
指差し呼称はミスを『1/6』に減らす
思い込みに気づくには『指差し呼称』が効果的。
「何もしない確認」よりミスが1/6に減少することが分かっています。
指を動かす動作と、自分の声を聞いて確認することで思い込みが解除され、間違いに気づくことが出来ます。
しっかりと指をさし、呼称(声に出して確認)しましょう👉ヨシッ!
知識不足 〜今すぐ、○○を読むべし〜
去年のインシデントレポートを読みましょう。宝の山です。
「インシデント(アクシデント)レポート」は、その病棟の『ミスの歴史』。
いまから歩く場所の「落とし穴」を確認。過去のレポートを「自分のこと」として読み、対策を心がけます。
巨人の肩の上に立つ?屍を超えてゆけ!
とくに4月〜8月ぐらいのレポートには、先輩たちが新人時代にやらかした事例が沢山。
「巨人の肩の上に立つ」と言うことわざもあります(ちょっと違うけど😅)。先人の失敗は活かしてナンボ!
キャパシティ・オーバー
キャパオーバーになると脳活動が低下しミスが誘発されます。
自分にどれくらいの負荷がかかっているか、周囲へ発信することが対策となります。
ヘルプを呼ぶ
タスク(業務)が増えてキャパオーバーを感じたら、まずリーダー看護師へ報告しましょう。
業務の遅れやミスが発生する前の「早めの報告」が吉!
リーダーは業務の調整が仕事(そのための受け持ちなし)。
それが出来ないなら失格です。
記憶力は外部メモリ(メモ)を活用する
自分のキャパシティを広げる方法を知りましょう。
例えば、『メモ』は記憶力を助けてくれる強力な外部メモリです。
恥ずかしながら、僕は数字を覚えるのが苦手です。ICUでは医師の口頭指示で動くことも多いのですが、数字を間違えるミスを連発。今はどんな些細な事もメモに書くようにしています(それでいい)。
大丈夫、キャパシティは増える!
キャパオーバーは段々と良くなります。
なぜなら、少しづつ「分からないこと」が減っていくから。物事が分かるようになると余計な頭を使わなくなり、要領は良くなっていきます。
そのためにも、振り返りや調べ物は大事。明日の自分を助けるためにコツコツやりましょう。
【多重課題での対応】考え方を確認!
【自己分析】傾向に合った対策が必要
これまで「ミスの根本原因と対策」を紹介しましたが、大事なのは「自分に合った対策」。まずは「自己分析」が必要。仕事を振り返りましょう。
欠点だけじゃなく長所も振り返る
「〇〇が出来ない」だけを考えると暗い気持ちになります。
「上手くいったこと」も思い出しながら「あくまで自分の傾向」を掴みましょう。
僕の場合「暗記が苦手」という欠点がありましたが、対策はメモという簡単なもの。
「失敗の仕方」に気づくと、対策は簡単です。
一番ダメなミスは『ミスを隠す』こと
「怒られる」「ダメなやつと思われる」
それが嫌でミスを隠したくなる気持ちは分かります。でもそれが一番のミスです。
看護はチームワークである
実は、新人が隠したミスは「あっけないほど」すぐに分かります。皆さん気付きましょう、隠蔽もまだ下手なんです。
小さなことでも、隠したことが周囲にバレると信頼関係が崩れます。そうなると、頼み事も出来ない、報告は信用されなくなります。これが一番辛いことでしょう(優しい世界じゃないんです)。
追求されたときは「ラストチャンス」
これまでも「嘘がバレた」新人さんが居場所をなくすのを見てきました。
ミスを追求されたとき、ふと嘘を言う事もありますよ。でも、勇気を出して訂正して下さい。
先輩たちが追求してくる時はもう「気づいています」。つまり、最後のチャンス。
もちろん、患者への影響もあります。大事になる前に申し出ましょう。
まとめ:自分と向き合えば「ミスは減らせる」
今回は良くあるミスの根本原因と対策を紹介しました
特に「キャパオーバー」や「誤魔化し」には敏感になって、自分の状態に気付きましょう。